「コーヒー」と生きる〜そして、一杯の向こう側〜限定ブレンド・甘香②

甘さは、どこにあるのか

 

「甘い」という言葉を、コーヒーに使うのは少し難しい。砂糖の甘さを想像する人も少なくないからだ。
でも、コーヒーの甘さは、もっと静かなもの。

 

コーヒーの甘さには、いくつかの表情がある。
ブラウンシュガーやキャラメルのような甘さもあれば、トロピカルフルーツのようにやわらかく広がる甘さもある。
チョコレートやナッツのような、落ち着いた甘さに感じることもある。

 

それは舌で確かめるものというより、鼻の奥で感じる、あの余韻に近い。
香りと一体になって立ち上がってくる、やわらかな気配。

 

温かいうちは、その甘さもやわらかく広がってくる。
少し冷めてくると、輪郭が浮かびあがってくる。

 

同じ一杯のなかで、味わいも変わっていく。
急がなくていいな、とふっと力が抜ける。
温度が変わるたびに、違う印象を感じることが出来る。

 

「甘香」という名前は、そこから来ている。
甘さを加えるのではなく、もともとそこにある甘さを引き出すように設計したブレンド。

 

だから飲み終えたあと、口の中にふわりと残るものがある。

 

それが何かは、うまく言葉にできない。
でも、もう一口飲みたくなる気持ちは、きっとその余韻が連れてくる。

 

(文と写真:横井 力)

 

 

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焙煎人のコラムもよろしくお願いします。

甘香のこと その1(4月29日公開) https://moku-jp.shop/buy/column_amaka01/
甘香のこと その3(5月5日公開) https://moku-jp.shop/buy/column_amaka03/